HEAD | BOOM MP | インプレッション
この記事について
HEADから新しいシリーズとして登場した『BOOM 』というシリーズ。
ラウンド形状とBOX形状のラケットのいいとこ取りをしているラケットとして登場しました。
今回はこのBOOMシリーズからMPを打ってきたのでレビューしていきます。
《この記事を読むことにより》
- HEAD BOOM MPがどんなラケットかわかります。
- 適合するプレースタイルの紹介、類似商品との比較などを行いながら深掘りしていきます。
商品説明
スペック
重さ:295グラム
バランス:315㎜
長さ:27インチ
ストリングパターン:16×19
厚さ:24㎜フラット
デザイン
HEADラケットの特徴であるアシンメトリーのシンプルなデザイン。
先日発売された新型のプレステージから、配色の切り替わる位置が少し変わりました。
今まではシャフトの位置で配色が切り替わっていましたが、今作から切り替わる箇所がヨークの部分まで入ってきています。
女性から好かれそうなミントブルーが印象的で女性が使用した際は可愛らしい印象、男性が使用しても爽やかな印象になると思います。
男女問わず好まれそうなデザインです。
リプレイスメントグリップまでミントブルーになっているので、個人的には男性が使用するときには黒のオーバーグリップを巻いた方が締まって格好良くなると思います。
テクノロジー
AUXETIC
オーセチックは特殊なカーボンの編み方をすることにより、感覚と安定性を向上させています。
具体的な説明はかなり難しいので興味ある方は調べてみてください。
このテクノロジーはヨークの部分に採用されています。
GRAPHENE INSIDE
ヘッドといえばグラフェンですね。もちろんBOOMにも搭載されています。
簡単に言えば非常に軽く、非常に強靭なカーボン素材です。
UNI PATTERN
ストリングパターンを均一にし、ショットの再現性、安定性の向上を図っています。
他のラケットと比較するとピッチが広いですね。球持ち感と引っかかり感に寄与しそうです。
MORPH BEAM
ラウンド形状に近いフェイス部とボックスフレームに近いシャフト部を組み合わせた形状になっています。
これが今回のBOOMの真髄になっていると思います。
インプレッション
ストローク
このラケットを使用してまず感じたことが、ボールの接触時間が長いことです。
球持ちが良く、グッとボールを掴んでいる感覚が良く分かります。
この感覚があるラケットはボックスフレームであまり飛ばないラケットが多いですが、BOOMはこの感覚があるにも関わらず、しっかりとボールを飛ばしてくれます。
このラケットはフェイス部分のフレームがラウンド形状、シャフト部分がボックス形状の要素を取り入れているということです。
その効果により、しっかり乗るのにしっかり飛ばせる双方の良い所を両立しているのだと思います。
反発性
ボールをグッと乗せた後、しっかりと弾き飛ばしてくれます。
フェイスのたわみとシャフトのしなりを両方感じ取ることができます。
しなりすぎず、弾きすぎない、しなりと反発をちょうど良いバランスに仕上がっている印象です。
スピン性能
接触時間が長い為、その時間の中でしっかりとボールに回転を掛けることができます。
また、ガットのピッチが広めに作られていることも回転の掛けやすさに寄与していると思います。
振り抜き
振り抜きはとても良いです。重さが295g、バランスが315㎜と黄金スペックと比較するとどちらも気持ち軽めに設定されています。
数字だけで言えば僅かな違いですが、実際に使用してみるとイメージ以上に振り抜きの良さを感じることができました。
あまり軽すぎると打ち負けないか心配になりますが、軽さゆえに打ち負けるという感覚はあまりなかったです。
面安定性
しなりを感じるラケットは外せば飛ばないラケットが多いですが、このラケットはしなりを感じることができるにも関わらず、外してもある程度アシストしてくれます。
しかし、注意しなければいけないのは、しなるラケットにしては助けてくれるという点です。
ガチガチの中厚ラウンド形状のラケットに比べるとやはり許容範囲は狭くなります。
ボレー
反発性
ストローク同様しっかりラケットに乗る感覚がありつつも良く飛ばしてくれます。
コントロールはしやすい方だと思います。
しかし、余裕がなくとっさにラケットを出した際にやや上方向に抜けてアウトすることがありました。
私の技術力不足が原因ですが、ストリングのピッチが広いことが軌道が上がりやすい要因の一つになっている気もします。
面安定性
ボレーにおいても面安定性はしなるラケットの中ではかなりしっかりしていると感じました。
多少外してもなんとか返すことができます。
乗り感があるのにブレないことによりショットの再現性の高さを感じます。
サーブ
振り抜き
トップが軽いラケットはサーブにおいては振り抜きの悪さを感じることがありますが、このラケットに関してはサーブにおいても振り抜きの悪さは感じませんでした。
スピード
サーブを打つ際もしっかりとボールを乗せられる感覚があり、しっかり押し込めることができます。
そしてグッと乗った後はレスポンス良く弾き出すことができる為、スピードボールも打ちやすく、確率高く1stサーブを入れることができました。
回転
ガリっと引っかかる感じはあまりありませんが、ボールの変化をみると感覚以上に回転が掛かっている印象でした。
サーブにおいても苦手の少ないラケットだと感じました。
まとめ
良かった点
- しなって掴む感覚があるのにブレない。よってショットの再現性が高い。
- 黄金スペックに比べやや軽い為、操作しやすい。だけど打ち負けない。
気になった点
- ボールを潰して打つハードヒッターには飛びすぎる可能性あり。
- 中厚ラウンドフレームのラケットほどは助けてはくれない。
競合商品
wilson CLASH100 V2.0
wilson CLASH100がスペック上近いです。
しなるけど面ブレはしない特徴も似ています。
しかし、しなり量には大きな差があります。
BOOM MPもしなりが強いラケットですが、CLASH100のしなり量は比になりません。
CLASH100はハマる人はハマると思いますが、BOOM MPの方が万人受けはすると思います。
BOOM MPより更に柔らかさ、ボールの飛びが欲しい人にはCLASH100はマッチする可能性が高いです。
BOOM MPの対象プレーヤー
- ボックスフレームのラケットを使用していて、もう少しアシストが欲しいプレーヤー
- 中厚ラウンドフレームを使っているけど、もう少し弾き感を抑えたいプレーヤー
上記のような悩みを抱えている人にはマッチする可能性が高いです。対象プレーヤーが多いラケットだと思います。
一方、ボックスフレームと中厚ラウンドフレームの良いとこ取りをしている印象ですが、人によっては中途半端な印象になってしまう可能性があるので注意が必要です。
是非一度試してみて下さい。
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